グラフィックボードの自己修理、自己責任ですが比較的簡単な方法、再発する理由

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グラフィックボードのリフロー・リボールが再発する理由 

グラフィックボードのリフロー・リボールが再発する理由

グラフィックチップのボール半田にクラックが入る理由 

グラフィックチップの接合部分のボール半田にクラックが入る理由は、Pbフリーはんだが固いが割れやすい性質を持っている為、熱膨脹と収縮で基板自体が引っ張られる事で、接合部分に負荷が繰り返されるためです。

1の対策で共晶はんだに替えても無駄な理由

Pbフリーはんだに問題がある事が判れば、グラフィックパッケージの接合に共晶はんだをリボールすれば良さそうですが、実はこれも大抵の場合は無駄になります。

粘りがある共晶はんだに交換する事で一見問題が解決したように見える事は有りますが、実際にはボードとパッケージ部分の接合だけを共晶はんだに交換しても、パッケージとGPUシリコンダイの間の半田はPbフリーはんだのままですから、いずれ再発してしまいます。

結果

GPUシリコンダイとパッケージ間のはんだ問題を解決できない為に、グラフィックボードをリフロー・リボールしても完治させることは難しく、いずれ再発してしまいます。

グラフィックボードを長持ちさせる方法(仮)

熱膨張と収縮、基板自体にかかる物理的なストレスを軽減させることに尽きると思います。

パソコンの中に入ってくる空気量を増やす

パソコンは基本的に水冷方式であっても、最終的には一部を除き空気の温度で冷却しています。したがって、パソコンの内部に入ってくる空気の流量を増やす事で、パーツを冷却して熱膨張と収縮を最小限にすることが、一番の近道です。その為に簡易水冷CPUクーラーの前面吸気の設置をやめて、ケース上部に排気方向でつける事をお勧めします。デュアルチャンバー方式のケースで空気の流れを分けられる場合は除きます。

排気をスムースにする

1で触れた吸気ですが、吸気だけでは不十分ですので、排気もスムースに行う必要があります。

排気FANの設定も重要ですが、パソコンの背面。上部に十分なスペースを取りましょう。デスクの下や壁ギリギリに設置しますと、排気した空気が溜り排熱が十分に出来ない事がありますので、注意が必要です。

物理的なストレスをを軽減

最近のハイエンドグラフィックボードは、非常に大きく重量も重い為、ボード自体を支えるステーを設置しなくてはならない事が多々あります。

その上、補助電源を複数挿さなくてはならず、付属の軟なステーだけでは不十分です。出来る事ならば、付属のステーではなくしっかりとした市販品をお勧めします。また、マザーボードを床と水平に置けるケースもおすすめです、グラフィックボードを横ではなく縦に挿入できますのでストレスが掛かりにくいためです。

最後に

上記の対策をしっかりとしても、ゴリゴリ使い続けますとすぐに埃が溜り、冷却不足になりますので、埃の除去も頻繁に行っていただくと、経験上より長持ちするように思えます。

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