今回のご依頼内容
- お住まい:土岐市
- メーカー・機種:当店作成の自作パソコン
- 症状:コンピュータウイルス感染
- 対応内容:手動にて感染ファイル特定、隔離、除去
症状の詳細
※2021年頃の事例です。
当店で保守契約中のお客様のサーバーを常時監視しており、平日の昼休み帯、お客様が確実にPCを操作していない時間に、許可していない外部宛への通信が発生しました。通常この時間帯に外部送信が起きることはなく、明らかに不自然な挙動でした。幸いサーバーのFireWallが未許可の宛先への通信をブロックしており、実際のデータ流出には至っていません。
ただし通信を試み続けている以上、PC内に不正なプログラムが常駐していると判断。加えて、通常の手順では削除できないアプリケーションが存在したため、安全なフォーマットによる初期化は選択できず、手動での特定・除去に切り替えました。
調査・修理内容
サーバーが異常を検知した時点で、店長のスマートフォンへ自動でアラートメールが届く仕組みにしています。通知を受けてすぐ現場を確認したところ、ブロックされた通信の宛先・発生時刻ともにお客様の業務とは無関係であり、不正通信と断定しました。
まず感染源を切り離すため、対象PCをネットワークから物理的に遮断。次に内蔵SSDを取り外し、当店のオフライン専用PC(外部ネットに一切接続していない解析環境)へ接続して調査しました。ネットに繋がない環境で扱うことで、解析中にウイルスやワームが再び通信・拡散するリスクを排除しています。
今回使用した工具
今回は特別な工具は一切使用していません。
行った作業は
- まずSSDのクローンを作成してデータを保全(万一の破損に備え原本には触れない)
- クローン側で自動起動の設定や常駐プログラムを洗い出し、不正なファイルを特定・除去
- 改変されていたレジストリを正常な状態へ復元
- 当店のローカルサーバーへ接続し、外部への不正通信がもう発生しないことを確認
- 最後にお客様のサーバー上のデータと照合し、更新日時が変わっていない=データ改ざん・消失なしを確認して納品
掛かった費用
| 項目 | 部品代金 | 工賃・その他 |
|---|---|---|
| 出張費 | - | 年間保守に含む |
| ウイルス駆除代金 | - | 16,500円 |
| その他作業 | - | 26,400円 |
| 合計 | - | 42,900円 |
| 総額 | 42,900円 | |
まとめ
今回のケースは、ウイルス対策ソフトの警告ではなく、サーバー側のネットワーク監視が「不自然な外部通信」を捉えたことで発覚しました。感染に気づかないまま使い続けていると、情報漏洩やデータ改ざんにつながる恐れがあります。 ポイントは、①異常な通信を早期に検知できる仕組み ②感染PCをネットから切り離してオフライン環境で安全に解析すること ③クローンでデータを保全してから駆除し、最後にデータが無事であることまで確認して納品すること、の3点です。フォーマットできない・削除できないアプリがある場合でも、手動での特定・除去で復旧できるケースがあります。「他店で高額な見積もりが出た」「初期化するしかないと言われた」という場合でも、諦める前に一度ご相談ください。最小限の費用で、できるだけお客様に寄り添う形で作業・ご提案をいたします。
この記事を書いた人
パソコン修理業界に27年携わるベテラン修理スタッフ。Windows、起動しない・画面が映らない・データが消えたといったトラブルから、パーツ交換、データ復旧まで、これまで数多くの修理実績を積み重ねてきました。最新モデルから旧型機種まで幅広い知識を持ち、「お客様にわかりやすく、安心して修理を任せていただけること」を大切にしています。日々の修理現場での経験をもとに、よくある故障の原因や対処法、パソコンを長く使うためのコツなどをわかりやすく発信しています。ちょっとした疑問やお困りごとも、お気軽にご相談ください。詳しいプロフィールはこちら(修理歴27年・実績7,981件)